スパッタリング成膜情報

朝日分光では、今までのIAD蒸着多層膜に加えて、スパッタリング多層膜をお届けします。蒸着法では蒸着物質を一度加熱して溶解(または昇華)させて、蒸気流にして基板上に堆積させます。それに対してスパッタリング法は、素材原子(target)を直接基板上に堆積させる上、基板に堆積する原子の運動エネルギーがIAD法の堆積原子のそれよりも1桁以上大きいため、IAD法よりもはるかに膜質のよい薄膜が得られます。

朝日分光のスパッタリング多層膜の最も大きい特徴は、自社で開発した装置で多層膜を生産している事です。我々は多層膜製造プロセスに応じて、装置の内部構造や配置を変えた専用装置を数多くつくっています。お客様は何を重点に置いた多層膜を要求されているのかを見定めて、そのカテゴリーに属する専用装置で生産していますので、性能と品質の優れた多層膜をお届けできます。

分光特性 実測例

紫外フィルター

紫外フィルター

紫外域のフィルター例です。蒸着法に比べて耐久性が高く、透過率と反射率のロスも大きく抑えることに成功しました。

可視フィルター

可視フィルター

可視域のフィルター例です。細かな膜厚制御により、矩形だけではなく自由な曲線を持つ特性も可能になりました。

赤外フィルター

赤外フィルター

赤外域で使用するフィルターは膜厚が厚くなります。スパッタリング法では厚い膜でも問題なく成膜できるので他の波長と同様に良好な特性が得られます。

大型フィルター

大型フィルター

大型サイズのフィルターです。高性能な分光特性に加えて、分光特性のガラス基板内一様性や面精度に優れたフィルターを提供します。