一般的な光学フィルターやミラーの硝材基板材質にはBK7や白板といわれるクラウンガラスが用いられます。これらはUV域での透過率が低下するものの、値段は比較的安価です。
一方、 UV透過フィルターや防熱用のフィルターといった用途の硝材基板には合成石英が用いられます。BK7などに比べ高価ですがUV波長域における良好な透過率と、熱膨張係数が小さいことによる著しい耐熱効果が期待できます。
一般に光学系で用いられるランプ光源には以下のような種類があります。
水銀ランプはUV~VIS波長域で水銀特有の輝線スペクトルを持つランプです。
水銀輝線と呼ばれる輝線(248nm、365nm、405nmなど)を持ち、その輝線の出力は、他の種類のランプに較べて非常に優れています。
水銀ランプのスペクトル
UVからIR波長域にかけての連続スペクトルが特長です。太陽光に近い白色光が得られます。
UV域での安定した出力も特長の一つです。
キセノンランプの放射スペクトル
水銀ランプのUVからVIS波長域にかけての輝線とUVからIR波長域にかけての連続スペクトルの両方を合わせ持つランプです。特にDeep UVの強い放射強度が特長です。
色温度が高く照明用として、またオーバーヘッドプロジェクターや映写機の光源として用いられます。
ハロゲンランプの放射スペクトル
発光効率がハロゲンランプより高くVIS波長域の光をバランス良く有しています。
オプティクスに欠かすことのできない受光素子。受光素子の受光感度性能によってフィルターの仕様も変わってきます。ここでは代表的な光電子増倍管(ホトマル)、Siフォトダイオードを紹介します。
光電子増倍管の感度特性
Siフォトダイオードの感度特性